院長のひとり言

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医者とし駆け出しのころ
心療内科との出会い
院長 毛塚満男 入局半年後、20歳のバセドウ病の女性の担当になった。アイソトープ治療を受けたが症状が一向に改善しないので、再入院となった。めまいや弱視や全身の脱力感を執拗に訴えるが、検査しても異常はなく、医局の病例検討会でも百家争鳴で診断がつなかい状態が続いた。担当になった私は、臨床各科、とくに婦人科や精神科にコンサルトしたが、助けになるコメントは得られなかった。
当時の金沢大学では、九大心療内科から小川暢也講師が派遣され、心身症について年間20日時間ぐらいの特別講義が行われていた。同級生どうしで議論する間に、心身症かも知れないということになり、心身症の専門家である水島典明先生に治療を依頼した。未熟な性格の持ち主で、母親との分離不安がバセドウ病の発症と難治化に関係していることが明らかになった。境界例人格障害のため個人面接と家族面談を繰り返した結果、数か月後には退院でき、その後社会復帰も可能となった。心療内科医の治療をそばで観察できたことは衝撃だった。いかに患者は精神的に悩んでおり、これからの医学は身体面だけでなく心理面も同時に診れるようにならなければと強く思うに至った。